『GTA5』が発売されたのは2013年。それからおよそ13年、Rockstar Northはほぼ同じ歳月をかけて次回作を作り続けてきた。開発責任者のRob Nelson氏はあるインタビューで「前例のないプレッシャーがかかっている」と語っている。ただし本人いわく、外部からの期待よりも、開発チーム自身が自分たちに課すプレッシャーの方がずっと大きいという。
一夜にして世界に広まった、開発中の素顔
2022年9月18日、事態は思わぬ形で動いた。「teapotuberhacker」を名乗る人物が、GTAファンの集うフォーラムに開発中の映像を投稿したのだ。その数、実に90本以上。荒削りなグラフィック、デバッグ用のメニューがそのまま映り込んだ画面、ジェイソンとルシアの初期の掛け合いまでもが、一瞬にして世界中に拡散された。Rockstarはすぐにこれが自社の内部ビルドから流出した本物の映像であることを認め、後に10代の少年が犯人として逮捕されている。皮肉なことに、この事件は本来望まれない形でありながら、発売のずっと前からファンの熱量を最高潮まで引き上げる結果にもなった。
運転するのはジェイソン、電話を見るのはルシア
今作最大の挑戦は、2人の主人公をリアルタイムで切り替えられる仕組みだ。車を運転するジェイソンの隣で、ルシアはスマートフォンを操作することも、カーチェイスの最中に反撃に転じることもできる。行動の選び方によって、街の人々や警察の反応まで変わっていく——そんな「プレイヤーの選択に現実的に反応する世界」を目指しているという。
『GTA5』の2倍、『RDR2』の3倍に達する巨大な世界
先行プレビューで明らかになった情報によると、本作の舞台となるレオニダ州の広さは『GTA5』の約2倍、広大な荒野を描いた『レッド・デッド・リデンプション2』の約3倍ものスケールに達するという。単に面積が広いだけでなく、建物内部の進入可能エリアやNPCの緻密な生活サイクル、逃走時の服装を記憶する高度な警察AIなど、密度と没入感の両面で圧倒的な進化を遂げている。
ファンとして憧れた会社で、自ら作る側に
あるスタッフは2001年に『GTA3』へ衝撃を受け、翌年の『バイスシティ』に心を掴まれて、半年間ドアを叩き続けた末に2003年Rockstarへ入社したという経歴を明かしている。ファンとして憧れた作品の続きを、23年後の自分が作る側として届けようとしている——そんな個人的な物語が、開発チームの中には数多く眠っているのかもしれない。